過剰な包装 | Excessive packaging

このたび立石従寛、丹原健翔、若佐慎一は、完全招待制のグループエキシビションを企画いたします。 本企画は其々のジャンルで活躍するアーティスト三人の共同制作作品を主とした展示構成の特別展です。立石が一年間制作スタジオとして滞在した恵比寿のアパート一室を使い、三人に共通した「人の在り方」を切り口にした現代社会の暮らしと物品の関係性を模索します。

現代の科学技術によるグローバル化により、我々は場所や時間を超えた流通が可能になりました。一方で、指一本で人・モノとつながりコミュニケーションがスマート化される中、流通そのものの方法論を主軸とした議論だけ進むようになりました。流通における安心・安全と引き換えに、我々は包装の中の対象の価値を視えなくなっているのではないでしょうか。

傍観者、観測者として視えるものと当事者が扱う物品の間に、身を守るための緩衝材があるのだとしたら、それは何を守り、何を包み隠してしまうのか。本展ではその境界自体に向き合い読み替えることで、新たに視える現代の曖昧な「在り方」を提示しようと試みます。 

日時
9/20(fri)~28(sat) 15時~20時

場所

東京都渋谷区恵比寿2丁目

※本企画は完全ご招待・予約制の企画のため、ご来場の前にお時間と人数を予めお知らせください。時間外でのご来場を検討されている場合、一度お問い合わせください。

※住所非公開のため、ご参加の方には個別でお知らせ致します。

連絡先
立石:hi@jukan.co
丹原:ktambara@amatorium.com
若佐:sp728re9@mirror.ocn .ne.jp 

立石従寛
1986年アメリカ合衆国・シカゴ生まれ。
ノンヒューマン・アーティストとして、従来の写真と音に加え人工ニューラルネットワークや仮想現実、立体音響を用いたインスタレーション表現に挑戦。人工知能のみる風景に流れ込む人間の像を観察する。代表作に「その-それら| It is that it is」、「ことばおどる」、「Abiotope」など。
2017年に渡英、Royal College of Artにおいてファインアートフォトグラフィーの修士号を取得中。修士論文「It can sing; it can compose; it can shoot」で首席。

丹原健翔
92年生まれ。ハーバード大学卒。キュレーター、アーティストとして米国で活動した後、日本でアーティストマネジメントを行うアマトリウム株式会社設立。個人で現代の人のつながりをテーマにした儀式をつくる作品制作をする傍ら、アートユニットAnotherFarmとして人類と自然の共生をテーマに活動。主な出展にNature - Cooper Hewitt Design Triennial (2019, New York)、未来と芸術展 (2019, 森美術館) など。キュレーターとして森山大道展(2019, 旧山口萬吉邸)、Multi-cultural Appropriation(2019、川口リアクション)など。

若佐慎一
1982年生まれ。広島出身。広島市立大学で日本の伝統画法を学び、卒業制作を同大学の首席に当たる買い上げとなる。
卒業後、月刊美術主催公募展「デビュー」にて準グランプリ受賞。
その後国内外問わず発表の場を広げ、伝統工芸の「長艸繍巧房」への原画提供や、NYのファッションブランド「sawa takai 」、でんぱ組.incの相沢梨紗が手がける「MEMUSE」とのコラボなど多岐にわたる活動を見せ、近年は横浜駅直結の複合型エンターテイメント施設「アソビル」で巨大壁画を制作する。