SHINICHI WAKASA

About

連続して変容し続け、それでも繋がっていく世界の中で

 私は現在、日本が近代化する以前に見られた大和絵の様式によって、龍や鳳凰、獅子や虎などといった幻獣を題材として描かれた絵画様式に、現代性を加え今の時代に再提案する事を考え制作しています。

 近代以前に盛んであった大和絵の様式は、日本ではそれ以降、欧米諸国の影響を大きく受けていく中で縮小されてきました。しかし、そんな急速に欧米化する時代の中で、それに見られる絵画様式に共通した手法を持っていると考えられる文化が発展してきました。それは、戦後メインカルチャーではなくサブカルチャーとして発展してきた漫画やアニメといった文化です。日本の漫画やアニメの特徴は西洋のパースペクティブによる見方ではなく多様な視点による主観的な見方や、ファンタジー性、線による対象の描写などがあげられます。これらの大和絵との共通点からも、日本の漫画がその昔の絵画の延長線上にある事は明らかであると考えられます。

 この一見関連性が見られないように見られる事が繋がっているという部分に文化の連続性があると考えられ、その連続する文化の中で精査され残った物にこそ、その国の本質の一端があるのではないかと私は考えています。そしてその本質を持ってして、今を生きる私が表現する事で、私の絵を未来の人が見た時にその時代性と、過去からその時代に繋がっている文化の連続性を発見し、更にその人がそれを踏まえて創作し、未来へ繋がっていく。そうして常に流動的に変化し続ける価値やその中で産まれる文化をその時代時代で描写し続ける事が、結果的に新しい世界を創り、未来を描いていくという事になるのだと考えています。

若佐慎一


 I currently create pieces with the idea of re-presenting the Yamato-e painting style of pre-modern Japan that depicted mystical creatures like dragons, phoenixes, lions and tigers, adding a contemporaneity for today’s world. 

 The Yamato-e style was the mainstream before Japan’s modernization, shrinking before the enormous and ongoing cultural influence of the west. But during this period of rapid westernization, a culture exhibiting pictorial techniques common to the style of pre-modern Yamato-e began to develop. This was not the main culture of postwar Japan but the manga and anime subculture. One of the unique characteristics of Japanese manga and anime is that it does not look at things from a western perspective, instead portraying a variety of subjective viewpoints, adding elements of fantasy and using line to depict its subjects. We can clearly see from these commonalities with Yamato-e that Japanese manga is an extension of those ancient paintings.

 There is cultural continuity between these things that seem at first to be unrelated, and I think that there is a bit of our true national character in what remains after continuous refining. And by expressing myself now with that true national character in mind, I know people who see my drawings in the future will discover the essence of this time and the cultural continuity connecting past generations with this one. Those people will then create new pieces based on that and go on connecting to the future. And I think that portraying those constantly, fluidly changing values and the culture born from them throughout the generations ultimately creates a new world and a new future.

 I will continue painting in order to play my role in this task.

Shinichi Wakasa

略歴

1982
広島生まれ

2008
広島市立大学芸術学部美術学科日本画専攻 卒業

2010
広島市立大学大学院博士前期課程 修了

2013
広島市立大学大学院博士後期課程 満期退学


個展

2012
Gセレクション「若佐慎一日本画展~静かな力~」(galleryG/広島)

2014
Lucca Comics & Games SHINICHI WAKASA solo exhibition-animism-(ルッカ旧市街/イタリア)
若佐慎一個展~みえざるモノの肖像~(ギャラリー和田/銀座)
若佐慎一個展~みえざるモノの肖像~vol.2(福屋八丁堀本店/広島)

2015
若佐慎一展(名古屋栄三越/名古屋)
若佐慎一日本画展-アニミズム-(西武池袋本店/東京)

2016
若佐慎一日本画展(松坂屋静岡店)
若佐慎一日本画展(名古屋栄三越/名古屋)

2017
若佐慎一日本画展~獅子奮迅~(あべのハルカス/大阪)
若佐慎一日本画展-コワイイイロ-(東急百貨店本店/東京)
若佐慎一展-天真乱漫-(天満屋八丁堀店、アルパーク店/広島)

2018
若佐慎一展 コトナル(新宿髙島屋/東京)
若佐慎一 日本画展(仙台三越/仙台)
若佐慎一日本画展~Super Super Super‼︎‼︎‼︎~ (東急百貨店本店/東京)

2019
若佐慎一展 -OBAKE-(elephant studio/渋谷)
若佐慎一展 -心眼必射-(東急百貨店本店/渋谷)


グループ展等

2008
第93回再興日本美術院展(東京都美術館/東京)

2009
第64回春の院展(東京都美術館/東京/同`11,12)

2010
芸美会展(福屋八丁堀/広島/以後毎年出品)

2013
月刊美術 美術新人賞「デビュー」(ギャラリー和田/銀座)
第2回国際芸術祭-Vanity Unfair- ( ヴィラボンダイ邸/ピサ)

2014
山本冬彦セレクション「アートを遊ぶ~それぞれの面白さ~」(粟津画廊/日本橋 )

2015
観〇光 ART EXPO 2015(高台寺,泉涌寺,円覚寺/京都,京都,鎌倉)

2016
Japanese Contemporary Art Show (La Lanta Fine Art/バンコク)
AFFORDABLE ART FAIR SINGAPORE 2016(シンガポール)
ART KAOHSIUNG 2016 (高雄/台湾)

2017
ART SANYA BEACH 2017(三亜/中国)
若佐慎一,新庄かな二人展(名古屋三越/愛知)
新宿髙島屋開廊10周年記念展(新宿髙島屋/東京)
Japanese Contemporary Art Show Ⅱ(La Lanta Fine Art/バンコク)
相沢梨紗領域「喫茶天」(AWAJI Cafe&Gallery/東京)

その他、国内外の展覧会に出品


主な受賞

2008
広島市立大学芸術学部卒業制作 買い上げ

2013
月刊美術 美術新人賞「デビュー」 準グランプリ


作品収蔵

円覚寺 龍隠庵
広島市立大学芸術資料館
アソビル
など